建材に含まれる化学物質には、シックハウス症候群の危険性が潜んでいます。

シックハウス症候群の影響と原因
近年、主に建材や家具などから発生する化学物質が原因で起こる「シックハウス症候群」が問題になりました。その症状は、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹など人それぞれで、同じ家に住んでいても全く影響がない人もいます。

出典:厚生労働省”科学的根拠に基づくシックハウス症候群に関する相談マニュアル(改訂新盤)” P29
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000155147.pdf
住宅の高気密化や換気不足も原因
シックハウス症候群が問題になったのは、有害物質だけが原因ではありません。近年の住宅は気密性を高める設計にする傾向にあるなかで、十分な換気対策を伴っていなかったことも一因だと指摘されています。空気が逃げにくい設計の室内で有害物質を吸い込んでしまうことで、いつの間にか発症してしまいます。
さらに、一度発症してしまうと身の回りの化学物質に対して敏感になってしまい、日常生活に支障をきたしてしまいます。シックハウス症候群を発症する前に、しっかりと予防対策をとることがとても重要です。
シックハウス症候群への対策
シックハウス問題が深刻化するなか、2003年7月1日に建築基準法が改正されました。主な改正点は、ホルムアルデヒドの規制、クロルピリホスの禁止、換気の奨励です。
家づくりの際には、ホルムアルデヒドの発散量が最も少ないJIS・JAS最高等級の「F☆☆☆☆(エフ・フォースター)」の建材を使用することがおすすめです。また、24時間換気システムで家全体を十分に換気することも大切です。給気口や吸気ファン各部屋に取り入れられた新鮮な空気を循環させ、汚れた空気を排気ファンから屋外に排出することで、常に清潔な室内環境を保ちましょう。
